未解決事件 歴史の闇 都市伝説 闇事件ファイル

石井紘基代議士 殺害事件

google

石井紘基代議士 殺害事件

消えた「石井ノート」のゆくえ

 

事件概要

2002年10月25日午前10時25分ごろ、 民主党 石井 紘基議員 (61) が世田谷区の自宅を出たところ、 包 丁を持った男に突然胸を刺された。 男は逃走し、 病 院搬送時、 すでに心配停止状態にあった石井議員は 病院で死亡が確認された。 事件翌日、 右翼団体代表 の伊藤白水 (48) が警視庁に出頭。 犯行を自白、 金 銭援助を断られ、 義憤にかられたと説明した。 動機 に不可解な点が多いほか、 石井議員の政治テーマが 「行革」 「政治とカネ」などジャーナリスト顔負けの 「政治家に厳しい」 内容であったことから、謀殺説が 噴出なお伊藤被告には一審で無期懲役の判決が下 っている。

「自分でクルマを運転していた」

事件後、故石井紘基代議士を知る記者がよく思い出すのは「免許取 り消し事件」である。

刺殺事件の約1年前の9月、石井 議員は警視庁に免許取り消し処分を 受けている。

石井さんは庶民派の議員で、クルマも運転手を雇わず自分で運転して いた。驚いたのは、いくら野党とは いえ代議士が免許取消までいくとい うのは普通じゃない。しかも、それ 警視庁からリークされている。違反そのものは擁護できないが、与党議員の車であれば、当然もみ消され ている。よほど与党サイドから抜き 差しならぬいやがらせを受けていた のではないか。

結局、その後免許を失った石井議員は、家の前に待たせた車に乗り込むしかなかった。そして1年後、 そ こを狙われてしまうのである。

石井議員のテーマは「行革」や「政 治とカネ」など、政治倫理を掲げた ものが多かった。 中央大学法学部卒 業後、モスクワ大学大学院に留学 し、夫人のナターシャさんと知り合う。帰国後、江田五月議員の秘書を 経て平成5年、日本新党から出馬し 初当選。 死去時は3選目であった。

一方、実行犯として逮捕された昭和20年生まれの伊藤は本名・尹白水(ユン・ペクス)。監禁事件等で服役 経験があり、出所後は、団員自分ひ とりという右翼団体「守皇塾」を設立。 石井議員とは少なくとも93年ごろか ら面識があり、しばしば永田町の議員会館に石井を訪ねていた。

 伊藤白水の殺害動機は、一言で言うと「借金を断られ、最近たまっていた 不満が爆発した」というものだ。 この事件の最大の謎は、わずかな 金銭で殺人まで犯すという、その動 機がとうてい理解できないという点である。

この点について「理解することは できる」とする立場もある。

伊藤白水を古い時期から知るとい うジャーナリストの池田一貴氏は、ウェブ上で「伊藤単独犯行説」を支持している。

その最たる理由は

①伊藤(無期懲役の判決)が殺人を請 け負ったとして、何もメリットがな い。 金銭の見返りを得た形跡もなく、 伊藤に代わって報酬を受け取る者もいない。

②刑を軽くしようとする努力をしていない。

などである。 一定の説得力はある ものの、たとえばもし石井議員が一 命を取り留めていたら、あるいは伊藤が「殺害」にそれほど拘泥していなかったとすれば、懲役7年程度での 出所を計算していたということも考 えられる。また、依然として「動機」 の問題が解決するわけではない。

一方、いまのところ多数派なのが 謀殺説である。いくつかの種類があ るが、決め手に欠けるのは証拠の少 なさである。

①伊藤に「秘密の暴露」がない。相変 わらず動機に関する供述があいまい。

 ② 石井議員の資料が消えている。 生 きていれば国会で質問するはずだっ た資料で、旧知の記者にも「凄いネタがある」と漏らしていた。

③石井議員の活動を疎ましく思って いた政治勢力は数多い。

このような理由があるが、これら も決定的な証拠」があるわけではな く、司法の判断はいまのところ「伊藤単独犯行」を採用している。

現在、残された家族は勿論、生前 から石井議員を支援してきた弁護士、 ジャーナリスト、民主党議員はいま なお真相究明を訴え活動中である。 もっとも捜査を担当する「警察」を敵 に回していた石井議員だけに、その 戦いは容易ならぬものになりそうで ある。

 

日本の「最暗部」に光を照らした男

私はカナダ人ジャーナリストで、 この事件に当初からとりわけ深い関 心を抱いていたというわけではあり ません。ところが、最近になって、この事 件には何か必ず裏がありそうだと感 じるようになり、遺族の方々をはじ 取材を進めています。

 

なぜ、関心を持つようになったの か。ひと言で言えば「不自然さ」を感 じたからです。それは、事件そのも のについてもそうですが、むしろ事 件をとりまく人たちの「不自然さ」が 気になったのです。

 

私は、何か「不自然なこと」を感じ る力が、ジャーナリストにとって大 切な能力であると考えています。 も ちろん、先入観のない事実の積み重 ねが最も重要ですが、何もないとこ ろに問題を発見するには、そうした 「感じる」力も必要なのです。

 

石井議員の死は、その直後から「何 者かに殺された」という疑惑があり ましたし、そのことは知っていまし たその後、偶然かもしれませんが、 質問してもいないのに

「石井さんの事件には何もない」

 

「単に伊藤に殺されただけ」

 と、わざわざ私に教えてくれる人 が何人かあらわれたのです。世間一 般では「怪しい」と言われているのに、 どうしてそれを否定するような話ば かり入ってくるのだろうと思い、そ のとき、この事件を本格的に調べて みようと思ったわけです。

かつて創価学会を取材したときも そうだったのですが、わたしはむし ろマスコミで言われていることを疑 ってかかるほうです。「創価学会は マスコミにいじめられている、本当 はすばらしい教団」と思って取材に 取りかかった。しかし、そうではなくマスコミが本当だった(笑)。 人は、自分の持つ情報こそ「一番 「凄いネタ」だと思う傾向があります。 だから、貴重なネタ元や、重要な人 物に会えたときに、その話を信じる 傾向があります。しかし、私の経験 では、実際彼らが本当のことを言っ ているかどうかというのはかなり怪 しいと思いますね。

石井議員のご家族には何度かイン タビューを行ないました。その結果、 やはり、この事件には裏があるし、 少なくとも調べなければならないと 感じました。

私は90年代の経済事件を取材する 過程で、確信したことがあります。 それは、日本ではいまだ自殺に見せ かけた「暗殺」や「殺人」が平気で行 われる国だということです。住友銀 行名古屋支店長、阪和銀行の副頭取、 日債銀の本間社長……何一つ解決し ていません。解決していないのです から、石井さんの事件が起きても、 「単に殺された」と信じるわけにいか ないのです。

簡単に挙げるだけでも、解明され ていない謎はいくつかあります。

①警察が押収した手帳、カバンが消 えている。 伊藤白水は石井議員を刺 したあと、カバンの中身を見ていた という運転手の証言がある。

 ②当日、事件直前の午前9時半、不審な「植木屋の営業」を受け、娘の石 井ターニャさんが断っている。 

③事件の数ヶ月前から、石井議員は 尾行されていることに気づいており、 妻にそう話していた。

 

 事件直前の石井議員は非常にナー バスな様子で、10月23日(事件の2 日前)に帰宅した際は、妻のナター シャさんが声をかけるのもはばから れるほど険しい表情を浮かべていた そうです。また「週刊朝日」によれば、 まさにその日、石井議員は同誌の記 者に「これが表ざたになったら与党 の連中がひっくり返る」(「週刊朝日」 02年11月8日号)と話しています。

 しかし、この質問は「幻」に終わっ たばかりか、その内容までなくなっ てしまいました。いったいそこには 何があったのか。どこからも出てこ ないのです。

 

 私が思うに、間違いなくそれは政・ 官と暴力団の癒着を示す何らかの決 定的証拠だったと思います。このと その質問が炸裂していれば、瀕死 の自民党政権も、安楽死できていた かもしれない。

 闇はあるとしなければ、この事件 を取材する意味はないと私は考えて います。心ある方々にはどうか、力 を貸して欲しいです。 残された石井 議員の妻、娘さんのためにも。 そし て何より、日本のために

-未解決事件, 歴史の闇, 都市伝説, 闇事件ファイル
-, , , , , , ,